目次
1. スクールに通わなければならない
やめとけ
スクールを検討している人は今すぐ考え方を変えた方が良い。
TOEICは市販の参考書が優秀なので、わざわざあなたの貴重なお金を払って予備校に通う必要はない。
3ヶ月で50万円の受講料という馬鹿げたビジネスをやっているスクールもあるようだが、こんなところにお金を払うくらいなら北欧周遊旅行にでも行った方が有意義だ。
なぜスクールに入ってしまうのか
スクールに入学する人の特徴として「まず何からやればいいか分からない」「強制力がないと私は勉強ができない」というのが挙がられるが、そういった自己肯定感が低い人をスクールビジネスの人間はカモにしている。
あなたが自分のことを勝手に「学習の仕方が分からない不勉強な人間」「継続力がない怠惰な人間」と決めつけているだけで、どちらの問題もやり方次第で必ず改善できることだ。
この際だから「何か新しいことを始める時は、お金を払って習わなければいけない」という固定観念は捨てよう。
予備校の講義が必要なのは、膨大な知識をうまくまとめる必要があり、なおかつ市販の教材に良書が少ない司法試験と司法書士ぐらいで、公務員レベルでは必要ない。
公務員試験 受かる勉強法・落ちる勉強法 洋泉社
これは私が学生時代に公務員試験を目指していた時に最初に手を出した本の抜粋だが、私はこの文にスクールビジネスのダークサイド全てが詰まっていると思っている。
試験科目が20科目近くになる公務員試験でも必要ないのだから、言わずもがなTOEICで必要あるわけがない。
2. 英語ができることの証明になる
TOIECが英語マスターの証と思っているのは、勉強不足の学生と自己肯定感の低い企業の人事くらいだ。
英会話の勉強をしている人なら分かると思うが、TOEICは所詮資格試験、実学からは程遠い。
TOEICが証明してくれるのはせいぜい「中学英語の理解度」と「多少は努力できる人間」というものだけだろう。
3. 就活で無双できる
就活でTOEICで高得点をとっている人間などゴロゴロいる。
ならばそれ以上の付加価値を面接の場では自分で付けなければならない。
そうだな、例えば平気で嘘がつけるとか、媚を売るのが上手いとか、明るくハキハキ笑顔を作れるロボットになれるとか。
そもそも何を根拠に「TOEIC800点のおかげで内定が取れた!」と言うのだろうか。
内定が取れた理由なんてその人がイケメンor美女だったからかもしれないし、たまたまその企業の面接官に気に入られただけかもしれない。
どちらにしろ偶然の要素も考慮せず、成功の理由は常に自分の努力のおかげと結論づける人には注意したい。
4. 膨大な勉強時間が必要
誰だ・・こんなグラフを作ったのは・・きっとコスタリカの森にいるナマケモノ向けに作られたに違いない。
冗談はさておき、こんなグラフを使って膨大な勉強時間を受験者に想起させて得をするのは、TOEICスクールとアフィリエイターぐらいである。
身近な話にはなるが、私の友達や知り合いで800点を取るのに200時間以上かかった人はいない。(みな高学歴というわけではない。)
そもそも必要な勉強時間というのは個人の勉強の仕方によって大きく異なるものなので、グラフのように一般化することは難しい。
これを真に受けてスクールに入ったり、チャレンジを諦めるのはやめよう。
5. 英語耳が必要
TOEICでは無駄
『英語耳』とはなんぞやというところなんだが
英語耳とは、英語特有の発音やリズムを聞き取ることのできる耳を指します。
TOEICに必要かと聞かれれば、答えは"NO"だ。
なぜなら、TOEICではリスニングを細かく聞き取る必要がない。キーワードを部分的に聞き取れれば、それで問題ないからだ。
冠詞や前置詞を正確に聞き取れたところで、TOEICにおいてはほとんど意味がない。
TOEIC耳は必要
『TOEIC耳』とはなんぞやというところなんだが
TOEIC耳とは、問題文で求められたキーワードを拾うことができる耳のことを指します。
ナマケモノ
TOEICのリスニングでは、スピーカーが発している単語の山の中に必ず答えがあり、それを如何に拾えるかでスコアが決まる。
会話の内容を完全に理解しようとする勉強の仕方は、TOEICにおいては時間対効果が悪い。
『TOEIC耳』はTOEICでしか使うことができない非常に限定的な能力なので、もし実生活での英会話の能力を上げたい場合はそれこそ『英語耳』が必要なのかもしれない。
6. 過去問を本番前の実力試しで使う
大学受験では自力で過去問を解き、突破した人も多いだろう。
その合格体験が過去問の使い方を固定化し、世間一般でもそれが固定観念化している。
しかしTOEICでは最初のうちに過去問を解かないと、『TOEICの勉強』ではなく『英語の勉強』をしてしまうことになる。
早い段階から過去問を通してTOEICが如何に時間が足りないテストで、またクセの強い形式であるということを知らないと、間違った方向に進むことになり、限られた時間をムダにするだけだ。
「一冊3,000円もするのだから、実力試しで本気で使いたい!」
と思う気持ちはわかるが、大事なのは本番で点数を取ることだ。
優先順位を間違えてはならない。
7. TOEICは無駄
さてここまで散々TOEICをディスってきた私だが、迷っているなら受けてみることをオススメする。
なぜなら日本人は中学英語すらままならない人がとても多く、その人たちにとってTOEICはコンプレックスを消すことができる良い材料になるからだ。
そして多くの人にとっての英語学習の最終目的地は英会話だろう。
実際に話せる人なら分かると思うが、日常英会話はほとんど中学英語で完結する。
TOEICは英語学習者の導入の部分においては良い役割を果たしている。
そしてTOEICは年10回と豊富な受験機会を提供してくれている。
これを利用しない手はないだろう。